トスカーナ地方とイタリア南部の中間をベースにしてイタリア王国成立時に公用語とされた標準イタリア語と、ラテン語から進化したイタリア各部に残る方言とはそれぞれ違いが存在する。イタリアでは日常会話はその地方の方言や第二公用語(ドイツ語、フランス語)などで行われる。外国人が学習するイタリア語は標準イタリア語であるが、イタリア人の発音は出身地などにより異なる点があり、誤りではないが一応注意が必要である。 イタリア語にはラテン語と同様の二重子音があるが、他のロマンス語であるフランス語やスペイン語のそれとは異なっている。この違いから、他のロマンス語と比べて特有のアクセントがある。
イタリア語はイタリア、サンマリノ共和国で公用語として定められている。スイスではティチーノ州全域とグラウビュンデン州(グリジョー二州、Grigioni)の一部がイタリア語圏であり、スイス全体としても公用語になっている。また、スロベニアのイストリアとクロアチアには少数のイタリア語を話す人々がいる。バチカン市国では、公用語であるラテン語の他に、イタリア語が一般の業務用語として使用される。また、その昔は西洋音楽の楽譜に書き込む楽語はイタリア語が公用語として長く守られてきており、後の時代に作曲家がそれぞれの母国語をも混合して楽譜に盛り込むようになってからも、基本的な伝統的楽語はイタリア語によって書き記されている。
トスカーナ語は他のイタリア諸方の言葉に比べて外国語の影響が少なくラテン語の直系の子孫と考えられるため、標準のイタリア語として採用しようという声もある。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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