始める前に、長い毛ははさみで短く切っておく。ワックスを必要以上に消費しないことと、痛みの緩和のためである。あまり短くすると毛とワックスと接する部分の面積が小さくなりすぎるため、指でつまむことができる程度にするのがよい。また、皮膚を清潔にしておくことも必要である。
他のワックス脱毛と同様に、脱毛をする部位に温めたワックスを薄く塗ってのばし、その上に綿の布をあてて引きはがす。これはソフト・ワックスと呼ばれるものを使う場合であるが、ハード・ワックスと呼ばれるものは布を当てず、固くなってきたワックスをそのまま引きはがす。これによって、ワックス、毛、そして皮膚表面の死んだ皮膚細胞が取り除かれる。皮膚に与えるダメージを抑え、痛みの少ないように開発されたブラジリアン脱毛専用のワックスも販売されている。
この種の脱毛法の利点は、かみそり負けを生じないことと、毛の再生がゆっくりとしていることである。また、不利な点として、体の最も敏感な部分に対して行うために、痛みも激しいことである。痛みは急峻に始まり、しばらく(数秒ないし数分)のあいだ持続する。脱毛からしばらくの間、皮膚が赤くなることも多い。
いくつかの種類のワックス脱毛は自分で行っても安全であろうと考えられるのに対して、この脱毛方法は有資格者による施術を受けることが望ましい。
ビキニライン、恥丘および陰部を脱毛する際には、ベッドにあおむけの姿勢をとり、脚の間の部位はそのまま開脚して脱毛を行う。会陰部や肛門の周囲の脱毛は四つんばいの姿勢をとるのが普通である。下半身には何も着用しない場合が多いが、何もはいていないことによる不安感や羞恥心を和らげるために、腰のゴムひもを布地が左右にスライドできるように作られた使い捨ての下着をはき、脱毛する部位だけが露出するように布地をずらしながら実施される場合もある。下着を着用するかどうかにかかわらず、脱毛をする者のための教材の多くが強調しているように、脱毛を受ける者のプライバシーが守られていることと、相互の信頼関係にもとづくリラックスした雰囲気が重要である。
恥丘に一定の幅だけ毛を残す場合などには、脱毛しない部分に紙などを当てて、その周囲を脱毛する。一定の形状(例えばハートスートの形など)に毛を残す場合も同様であるが、ワックスで脱毛しきれずに残った毛や生え際の部分はピンセットで1本ずつ抜いて整える。脱毛後、皮膚に残ったワックスを取り除き、さらに鎮静効果のあるローションなどを塗ることもある。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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