5月24日12時44分配信 ロイター
[香港 24日 ロイター] 世界のヘッジファンドは中国株式市場に500億米ドルもの投資を行っており、中国の規制当局はこれを監視する必要がある。中国社会科学院のZhang Yuewen研究員がまとめた報告が、24日付のサウスチャイナ・モーニング・ポストに掲載された。これより先、中国が、海外機関投資家による中国株式市場への投資を認める適格外国機関投資家制度(QFII)の限度額を300億ドルに引き上げるとの報道が出ていた。
同研究員は、世界のヘッジファンドによる中国株への投資額を「少なく見積もっても200億─500億米ドル」とし、「中国の規制当局はヘッジファンドを一段と注視すべきだ」と指摘した。
過熱する中国株式市場に対しては、この先株価の急落を警告する声が挙がっている。
同研究員は、海外ヘッジファンドのマネーは、QFIIのほか、ヘッジファンドが経営権を握る中国企業、非合法の銀行などを通じて中国市場に流入しているとした上で、「中国は、短期的な資本流入に対する監視を強化し、中国の金融機関とヘッジファンドとの事業を適切に制限すべきだ」と提言。また「われわれはヘッジファンドを十分に把握していない。従って規制当局は、商業銀行に対してヘッジファンドへの直接融資を減らすよう求めるべきだ」とした。
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